みなぎ得一「大復活祭」

ええんか?ウチは強いで


なんせウチが好きなヒーローはなぁ


「人間」を精一パイ生きた 「人間」やねんから


(みなぎ得一「大復活祭」より)


「浪花天使」こと、上池田・美奈歩の台詞。
彼女はハンター(怪異を狩る事を仕事としている者)としては珍しい、「人間種」である。
彼女の強さはどこからくるのか?その真理のすべて語っているのが、この台詞だろう。
日本には古代より、事象が言葉の奴隷になる「言霊」という観念がある。
彼女は「音声変換拳」という言霊と体術を融合させた拳法を使う。
激しい思い込みにより精神・肉体を錯覚させ、通常時を遥か超えた力を発揮する。
人間…いや、日本人特有の技であろう。


そんな彼女の口から出るポジティブな言葉には惚れ惚れしてしまう。
生き方自体がカッコイイのだろうか、まさに「憧れの的」である。
その「生き方」のきっかけを与えてくれた人は記憶障害で彼女の事を覚えてはいない…。
彼女の想う「人間」、「正義」とは一体何なのであろうか?