時の旅路、開くドア
正直言うと、迷惑。古典の先生。
「先生、授業に集中できません。先生に集中してしまいます」
こんなことも言えるはずもなく、ああ、なんとおもしろくない日々なのだろう。
そういえば今日、こんなことがあった。
古典の先生が源氏物語の勉強法について話していた時のこと。
「源氏物語はね、一度漫画を読んでおくとわかりやすいかも。
私のお勧めは大和和紀さんの『あさきゆめみし』って本で、
そうねぇ、20年前、私が高校生だった頃に連載してたかな?
結構古い漫画で、私も国語の先生に勧められて読んでたの」
こういうところで年齢差を感じるねぇ。20年前に同じ年ですよ?
35〜40歳くらいってことは知ってたけど、20年前に高校生って言われると…。
むー、言葉のあやと言いますか。今までそんなに年齢差は感じてなかったのに。
そうだ、僕がこんな年上の女性を好きになるはずがないじゃないか。
もっと若くてピチピチしたギャルが好きに決まってる。
時代は女子高生。セーラー服!セーラー服!ミニスカ!ミニスカ!
と、思いきや、授業が始まる前の出来事。
生徒A「あれ、○○ちゃ〜ん(古典の先生の下の名前)、次、ここで授業なの?」
生徒B「僕の彼女を紹介します笑(古典の先生を指して)」
カチン
腹の底からこみ上げる怒り。
ジョークとはわかっていても、震える拳はその面を殴りたいらしい。
オイコラ、6組のモンが5組の教室に入ってきてんじゃねぇぞ。
お前らの名前、デスノートに1000回ずつくらい書き殴ってやる。
んで1000回死んだとしても俺は許さねぇ。
なんというかもう存在が不愉快だからさ、人類の記憶から消えてなくなれ。
お前らの顔を思い出しただけで3日前に食べた物まで吐き出しそうだ。
と、こんな憎しみを抱いてしまうのは、
僕が古典の先生のことが好きだからなのでしょうか?
だとしたら、僕はもう人を好きになりたくない、好きになりたくない。
愛と平和を求めていたはずの自分がこうも他人に対して憎しみを抱くとは。
「好き」って一番面倒な感情だ。愛ゆえに平和を乱すこともあるのだから。
「もう人を好きになるまい」と、目を閉じる。
瞼の裏側に写るのは赤、黄、青のなんとも言えぬ光。
そして、
僕好みの可愛い女の子♪
…ダメじゃん、俺orz