愛による?

ゲーテ詩集」を読んでいました。内容はさっぱりわかりませんが。
でも「千変万化の恋」、有名だけど「魔王」「神性」なんかは好きです。
ちょっと気に障ったのは「シュタイン夫人へ(私たちはどこから)」の一節。


長いあいだ泣かずに済むのは何によるか。
愛による。


この部分。だってさ、人は愛に泣かされる事もあるよ?それも長い間。
愛には一歩通行のモノだってある。それを拒否されたら誰だって泣くだろう。
下手すると勘違い野郎は怨恨を抱き、怒りの感情に背中を押されかねない。
拒絶されるのが嫌だからって、胸の奥に愛を隠している場合もある。
こうなると、長い間悩みを抱き、愛によって泣かされる事になる。


愛ってのは扱いづらい、諸刃の剣。そよ風にもなるし、鋭利な刃物にもなる。
その使い分けが出来るのは、善人であるか悪人であるかは関係ない。
そのときの精神状態によって変わる。人間、自分の思考さえも掴みにくいのだから。