ソウスクは好き

とある授業中、面白くもなさそうなのでリリックを書き始めました。
おそらく僕が挑戦するのは初めてであろう、全編ラブソングです。
うん、出だしはいい感じに書けてきた。
今日のこの授業は映画を見るようです。
教壇のでっかいスクリーンには「スクリーム」の文字が。
話が進むにつれどんどんBGMも重くなってきて…。
ヒロインの彼氏が殺され、ついにあの仮面の男の登場です!


ここで僕はリリックノートを閉じました。
ええ、こんな空気の中でどんなラブソングを書けと。
ストーカーモノですか?僕はいつも見てるけど君は見てくれない。
僕は家まで君の後をつけるけど、君は僕の後をつけれはくれやしない。
みたいな、犯罪と変態の香りがする異常愛を描けばよいのですか?
はぁ、気分が崩れちゃったよ。ホラーモノは大好きだからいいけど…。


しかし、後ろの席の若者、こいつがけしからん。
男「あれ、これってなんかのパロディじゃね?」
女「え、そうなの?」
ほう、スクリームをパロディというか。かなりマニアックだなこいつ。
なんて思ったのもつかの間、次の瞬間、


男「確か最終絶叫なんとかっていう映画にこいつがでてたんだ」




…はい?


何を血迷ってるんだこの男!?
思わず振り返ってつっこみそうになったぞ!?


女「へぇ〜、そうなんだあ」
男「ああ。だから今見てるこの作品はパロディなんだ」



もうヤメテ。笑い死にする。
逆だっつーの…。その最終絶叫計画がホラーのパロディだってば。
こいつ、最終絶叫計画は知ってるくせにスクリームは見てないのか…?


スクリーム鑑賞は途中で中断し、今度は邦画のリングが始まった。
その隙に僕は他のあいている席に移動。あの後ろの席の男、今度は
これは洋画のTHE RINGって作品のパロディなんだぜ、
なんて言いかねないからな。授業中くらい黙ってくれ、なあ。
女の子と話してるからって妬んでるわけじゃねぇよ。
ただ人道的立場からー、あー。