ラップ界の兄さん
バイト終了後の話、手を洗っていると…、
「ねぇねぇ、ダムっち見て見て〜」
振り向くと、そこには童子-TのCDが。
僕は、どう反応しよう、と困惑するまもなく、
引きつった笑顔を向けてしまった。
童子-Tを思い出してみる。
“チェックしな第三の男、ドット・コム”
“よーよーよー、やるときやるぜ”
「…ラップ下手じゃん」
「えー?上手いじゃん」
一般的にラップといったら、
低い声で無感情にラップすることが上手いという、
そういう認識は少なからずあると思う。
なにせ、RIP SLYMEではSUが一番ラップが上手い、
という人がいるくらいだ(僕の母もそうだし…)。
ヒップホップにどっぷり浸かってる人の間では、
ヒップホップに対する共通認識ができてるから、
上手い下手の基準が見えてくるんだろうなあ。
結局、ラップの上手い下手ってなんなんだろ。
逆にラップが上手い人を考えてみた。
1. DEV LARGE
この人が本気出したときよりもかっこいいラップする人は、
日本にはいないと思う。純粋に、上手くてかっこいい。
日本屈指の敏腕プロデューサーではあるけど、
ラップももっとして欲しいな〜。ソロ2ndはでるんかな。
2. Mummy-D
この人も間違いなく日本で5本指に入ると思う。
フロウだけじゃなくリリック、ライムのセンスの面でも、
圧倒的な個性とユーモアをはらんでる。MCの中のMC。
3. ZEEBRA
なんだかんだで上手い、取り上げるまでもなく。
4. PES (RIP SLYME)
超天才。滑らかに裏乗りするラップもそうだし、
メロディーセンスもずば抜けてる。技巧派ラッパー。
5. SEEDA
SEEDAが日本で一番ラップが上手い、
そう思っていた時期が僕にもありました。
今もそう思うかも。GREENをリリースした前後がピーク。
街風、になると悪い意味での荒々しさが目立ってた。
6. Hi-Timez
スポンテニアじゃないよ、Hi-Timezだよ。
といっても、上手いって感じたのは、
「the message 03 feat. HI-TIMEZ / DJ MASTERKEY」
「Take Ya Time feat. HI-TIMEZ / DJ MASTERKEY」
の2曲かな。後者のDa Beatminerzリミックスが最高すぎる。
7. BES
BESすごいよBES。まだ客演でしか聴いたことないけど、
その度にその存在感には圧倒されるし。
8. KREVA (昔の)
クリスマスイブRapのクレバースは神。
キックでもマジックナンバーくらいまでは。
今って何であんなんなの。アレはアレで味があるけど、
昔みたいな誰にも真似できないような、
スキルフルなラップが聴きたいよ。
9. atius (Lion's ROCK)
まだアルバムをながら聴きしかしてないけど、
ぱっと聴いてすげー上手いとは思った。しっかり聴かないと。
10. KEN THE 390
普通に上手い。最近は、まあ…、ちょいとあれだけど。
スタンダードなラップでは一番、軽やかにビートと戯れてる。
続いてMJPのINI…って、書き出したら意外ときりがないな。
最近のネットラップだと赤目さん上手いよなー。
で、童子-Tを聴きなおしてみたんだけど、
EAST ENDの「進化論」やOASISの「完全勝利」は好きだし、
うーん、なんだかんだでbetter daysも好きなんだよな。
ラップも言うほど酷くないし。ただ、清水翔太との曲が、
何度聴いても酷い。清水翔太はいい仕事してるんだけど…。
スタジオライブ映像も…。
もう一度 feat.BENI
彼は日本のヒップホップを引っ張っていく気があるのか?
明らかに誘導方向が間違ってるように思えるんだけども。
ただラップが彼の自己満足に過ぎないなら言うことは何もない。
年功序列で誰も彼に口出しできないなんてこたあ、ないよね?
モロに嫌悪感をぶつけてたのは般若くらいか。
あ、最近K DUB SHINEも童子-Tを批判してるみたいだね。
…スタイルを貫き通してる分、ケーダブさんがいいか…?