青木カレン in 熊本

青木カレンさんのライブに行ってきました。
ジャズシンガーさんのライブは初めてなのです。


20時開場、会場にはその10分前に到着。
そこは超小型のショッピングモールみたいで、
カフェなどが入っていてちょっとお洒落な感じ。
熊本にもこんな場所があったんだなあ。
まだ開場していないようなので街をうろつくことに。
あと10分で開場とはいえ、ライブが始まるのは21時、
開場からさらに1時間も待ち時間があるのです。
このとき僕は知る由もなかった。まさか、
あの狭い廊下で青木カレンさんとすれ違っていただなんて。


街に出て、タワレコに足を踏み入れようとしたときに、
嫌な予感がしたので慌ててライブ会場に戻りました。
帰ってきたのが20時1分、すでに最前列席は埋まっていました。
そうだった、いつもの、HIPHOPの、クラブとは違ったんだ。
イスが並べてあるので、勝手に前に行くことはできない。
僕は運が良かった。最前列は取れなかったけれど、3列目、
ボーカルの真正面、それも前には一切障害無しと良席を確保。
下手すると最前列より良い席なんじゃないか。
それから一時間の暇つぶし、入り口でもらったフライヤーに目を通す。
今日の青木カレンさんのライブのバックバンドは武骨サプリメントかあ。
福岡の武骨サプリメント、福岡の骨と聞くと豚骨ピストンズを思い出します。
もしくは骨関連で「メロディ凌駕する無骨な語り」のフレーズ。
しかしこの会場、思ってた以上に狭い。椅子も80席程度しかありません。
チケットは完売らしいですが、一体何枚売れたのだろう。
演奏の始まる10分前になるとスタンディング客も出始め会場はいっぱいに。
やっぱり早めに来ておいてよかった。ここならゆったりと出来る。


ライブが始まると、まずは三人、武骨サプリメントの方々が入場。
ピアノ、ドラム、それとあの細長いものは…構えからしウッドベース
それを見て後ろの席のおじさんがツレに対して解説をしていました。
「あれは電子ウッドベースだな、スリムだから持ち運びが楽なんだ」
とか云々。ほう、恥ずかしながら初めて見るシロモノですが、美しいフォルム。
最初はボーカル無しでの演奏。恐らくこれは武骨サプリメントの曲。
此れが素晴らしい。たったの3つの楽器でこんなにも音の表情が見えるとは。
ああ、ベースを、低音をもっと出してくれ、私のハートを震わせて。
ドラムもテクニシャン。どう叩いたらあんなリズムが組めるのでしょうか。
今日のこの演奏を見て一層、バンドで歌いたいと思うようになりました。
あの音の渦の中で僕の言葉はどう泳いでリスナーの耳へと届くのでしょうか。


それはさておき、2曲の演奏の後、主役登場。青木カレンさんの入場です。
これがまた、なんでしょうか、とても言葉では表しにくいのですが、
神秘的、としかいいようのない、ゆるやかな空気を連れてきていました。
それも裸足で。これが神秘的だと感じた要因の1つなのでしょう。
やはり席の位置が良い。至近距離で彼女の全身を正面から見ることが出来ます。
ジャズシンガーさんを初めて見るのですが、立ち振る舞いが不思議です。
客の目線を誘導する腕、指先と手の動き、演奏に呑まれて音の聞こえないスナップ、
一曲演奏が終わるごとにする丁寧なお辞儀、一挙一動の美に引き込まれます。
ビジュアルもそうだし、根本的に美しい人なんだなあ。
「建前上、最後の曲になります」というアンコールを暗喩したトークも面白かった。
建前上最後の曲ですから、一応一旦終了して退場、そして再入場&+2曲を再演奏。


アンコールも終了、余韻を少量のアルコールと共に胃に流しこみました。
電子ウッドベースの方にだけでも握手しておきたいな、と思ったのですが、
出演者は皆外へ出て行った模様。待っていても何も無いだろうと、
お客さんが引くとすぐに僕も外へ出ました。
やたらに物販が必死にCDをアピールしています。
明後日、ポイント2倍キャンペーンが始まるからタワレコで買うおうと、
考えていたのでスルー。ごめんなさいね物販の方々。
しかしこの物販が卑怯というかサービス精神があふれているというか、
「只今ご購入なされた方にはサインを入れさせていただきますー」
という掛け声。僕は去り行く足のギアをバックに入れてフルアクセル。
そして再確認。「サイン、入れてもらえるんですか?」
「ええ、もうすぐカレンさんがいらっしゃるので」
こいつらわかっている、売り方というものを。
ため息をつきつつ仕方なく1stアルバムを購入。そしてその場で即開封。
カレンさんにサインを入れてもらいました。3000円の出費だがOK、余裕。
戸惑ったのが「お名前は?」というカレンさんからの質問。
「Dear〜」と名前を入れて下さるのですが、私は一体どう名乗れば…。
理想は「DAM-T」と入れてもらうこと。しかし「DAM-Tです!」なんて言えない。
そんなジレンマに悩まされつつ、結局本名を入れてもらいました。
…本名、好きじゃないんだけどなあ。うーん、まいっか。
ああ、物販の女の子、どこかで見たことあるなと思ったら、TSUTAYAか。
TSUTAYAめ、ここで100枚くらいはアルバムを売ったんじゃないのか。


それから武骨サプリメントのCDも購入、サインを入れてもらいました。
その間、ウッドベースのWAKKYさんからいろいろお話を伺いました。
電子ウッドベースじゃ飽き足らず、結局ドイツ製の生ものを買ったとか。
電子なら3〜5万円くらいで買えるので、入門にはもってこいとのこと。
僕も欲しくなりました。ベース音源を持って無いし、いい機会かなあ。
気さくで愛想の良くて楽しい方々でした。最後には硬い握手を。
あ、そういえば青木さんと握手してない。感謝の意でしておきたかったな。


秋の夜長を美しい旋律で染め上げられた素晴らしい一夜でした。
さて次は11月10日、畠山美由紀さんのライブを見に行こうかどうかを検討中。
しかし11月10日は劇場版Yes!プリキュア5も上演されるんですよねぇ。
おお、さらにHydeout Productionの2nd Collectionの発売日ではありませんか。
なんだかいくらお金があっても足りそうに無い寒い冬への入り口です。