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とらドラ！OPを聴いていた。まあ、大したことないな。
HOOKで各声優の早口スキルを味わうことが出来るくらい。
まあ良くも悪くもなく、こんなCDを買っちゃう日もあるさ。

そして何の期待もしないまま２曲目を再生。実は今朝の、
起き抜けにこのCDを聴いていたのだけど、一瞬で眠気が飛んだ。
宇宙と大宇宙の境目周辺、そこにブラックホールがあるが如く、
眠気が一気に吸い込まれライカ・ビックバン、僕の脳内に
新たな宇宙が誕生した。そう、M2「カ・ラ・ク・リ」との出会いだ。
Glasemillaの「The Earthday」以来の衝撃だ、これは。
油断していると意識と意思さえも吸い込まれてしまい、
視界と立体感とその状態の因果関係を導きだすことが出来ず、
実質、視界のブラックアウトとなんら変わらない状況に陥ってしまう。
余りにも洗練されすぎたAメロでの４つ打ち＆ドラムフィル、
強烈なスネアのドラムフィルが１小節、耳を翻弄した次の瞬間、
ブレイク、その隙間を機械的に歌う釘宮verseが炸裂する。
この浮遊感・喪失感によるカタルシスを、どう例えようか。
君が３年間追い続けた想い人がいるとしよう。
３年間アタックを繰り返すも、良い返事は貰えずに、
その関係は深まるどころか逆にギクシャクとなってしまった。
それまで彼女はただの友達だと、自分のことを認識しているのだから、
性と言うものが自我として目覚めた時、自分がそういう目で彼女を見て、
彼女に迫るというのもやはり気が引けてしまう。原因は自分自身だ。
彼女の美しさは日に増すばかり。それに自分の想いも比例していく。
ある時、彼女は実は月の人（ムーンレイス）だということが判明した。
なるほど美しいわけだ。もう月に帰らなければならないらしいが、
そんなことはもうどうでもいい、なにせ言葉の限りを尽くし、
いままで想いを伝えようとしてきたのだ。もう今更何も言うことはあるまい。
8月の15日の夜、戸を叩く音がした。こんな夜更けに一体なんだろう？
せっかくリトバスエクスタシーを手に入れて嬉々としていたのに、
もう学校に行くつもりは無かった。俺は鍵と共に生き…、死ぬつもりだ。
一応、クイックセーブだけして、徐に腰を上げると、不機嫌に玄関の戸を開けた。
そこにはなんと自分の想い人が立っているではないか。どうしたことか、
「一体何用か？」そう問う間もなく、彼女はぽろぽろと涙を流しながら、
ふたつのつつみと、三ツ矢サイダーの500mlペットボトルいっぱいの、
液体を差し出した。不思議そうに渡された物を眺め、彼女に視線を戻した瞬間、
いや、戻せなった。彼女は既にそこにはいなかったのだから。
部屋に戻り、つつみのひとつを開けてみる。どうやら手紙のようだ。
「貴方の言葉の一つ一つを思い出しながら綴り出し、３年間ずっとこの言葉を、
積み上げていました。そしてようやく最近になって、貴方がくれたこの言葉は、
“積み上げるための言葉"では無いということに気付きました。きっと、
貴方のくれた言葉の内、嘘以外をその字の示すままに繋ぎ合わせてやっと、
やっとここに辿り着けました。ありがとう」といった内容だった。
それから僕はいつも、同じ月をみている。つつみとペットボトルは、開けていない。
といった具合。そしてPerfumeのポリリズムにも近い物を感じる。
３回目のサビ以降、歌詞のワンフレーズを只管にループさせるという手法。
「カラカラ回るクルクル回る×２、空回りの繰り返しで×３、クルクルクル……」
これが「ポリリズムポリリズムポリリズムリズムリズムリズム…」に似てるんだ。
いや、本当に、意外なところで素晴らしい電波曲に出会えた。
Perfumeの「ポリリズム」、Glasemillaの「The Earthday」クラスのキラーチューンだ。