救急患者用入り口から院内に入ると、
すぐに担架を持ってきてもらった。


それから待合室に残された僕は、
何も出来ないまま、ただうなだれていた。


僕が、僕が…悪いのかな。僕のせいかな…?
どうしてこんなことになっちゃったんだろう。


3時間後、看護婦さんが出てきて、
「患者さんが会いたいとおっしゃっております」
というわけで病室に入った。
点滴を打たれているとそれだけで痛々しく見える。
さらにベッドにぐったり寝込んで、弱々しく、
「ごめんね」と囁くから…。もう見るに耐えない。


それまでの3時間、暇だったので院内のローソンでお買物。
雑誌とかなんとか買えば暇つぶしになるかなと思ったけど、
さすが病院のコンビニ、本のチョイスが微妙かつおカタイ。


その中から、最も気になった漫画文庫、
水木しげるコレクション・鬼太郎の地獄めぐり」を購入。
地獄に関する話ばかりを集めた再編集みたいなものかな?
鬼太郎ねずみ男が地獄を旅するという内容に始まり、
鬼太郎の母のエピソードなど、。
中でも面白かったのは、ドラキュラ達が地獄にある“血の池”、
これを狙っているという話。その原因はなんとエイズの流行。
人間達の間でエイズが流行ったため血が吸えなくなっただとか。
というかドラキュラにもエイズって有害なんだな…。
閻魔の「まさかエイズが地獄にも影響を与えるなんて」は名言。
他にもこんなパンチラインが。

「地上には聖飢魔?のデーモン小暮を歌手として派遣してある」
「彼はうまい演技で人間のようにみせかけているがあれはわしの親類だ」


えーっ、なんてカミングアウトだこれ。
あの人にこんな設定押し付けていいのかな…。


水木しげる作品は大好きなんだよね〜。鬼太郎以外は特に。
鬼太郎はやっぱり少年誌だからVS敵って図式が出来るんだよね。
鬼太郎ってキャラを立てない作品だと自由に描けるからか、
パターン化していない妖怪モノの作品になってて面白い。
大学生が河童を追う話なんて、鬼太郎じゃ中々出来ないでしょ?
だから固定キャラがいない分、幅が広くなる鬼太郎以外が好き。
もちろん、鬼太郎も好きなんだけどさ。妖怪イイネ!


おまけ・お前が言うな。