今日は送別会に行ってきたんだよ。


もう飲まないって決めたからノンアルコール、
でも唐揚げや豚バラを目の前にジンジャエールは、
胃袋に軽すぎる。隣の店長は米焼酎のお湯割りって。
ああ、お酒の香りがふんわり。僕をさそってるのかい?
あ!あんな所にカルアミルクが…、の、飲みたい…、
すいませーん、カルピスひとつください。ごくごく。
ああ、カルピスサワーと言えたら少しは楽になれたのかな。


ただ飲むのを我慢するのは苦じゃないよ。
やるせない気持ちの逃げ場がないのが辛いんだ。
逃げ道を作らないためにお酒を飲むのを辞めたんだ。
でも、今は裸足で逃げ出したいくらい気分が沈んじゃって。


結局、僕は口を開かないまま、送別会が終わった。
ジンジャエールとカルピスとコークだけを飲んで。


帰り、寂しくてやるせない気持ちで一杯になった。
ああ、そっかぁ、やっぱり僕は、
まだこんなにもあの娘が好きなんだって。
今日の送別会に出席したのも、その娘がいるからであって、
その娘が不参加だったら僕も間違いなく参加していなかった。


僕もいずれここからいなくなる。
そうなるとあの娘に会えなくなる。
だから今日目一杯にあの娘を見ておいて、
あきらめをつけるつもりだった。
でも、見れば見るほど諦めが付かなくなって。



そういえばちょうど一年前もそうやって諦めようとしてたっけ。


去年はそうだなあ、諦めようとしたけど諦めらんなくて、
すっごく凹んでて、でも何とか司君の曲を聴いて、
諦めることを諦めることでモーションかけ続けて今に至ったんだけど、


もうそれも限界かなあ。今まではなんとか、
諦めることを諦めることでモーションかけて
身体を叩き起こし引きずり酷使してきたんだけど、
もう心がぎりぎりまで磨り減っちゃった。
これ以上こころを削ることはできないよ。
このままじゃ死んじゃうかもしれない。
これまで毎日が死ぬか生きるかの選択で、
なんとか生きることを選び続けてきたけど、
今回はぎりぎりだよ、ぎりぎりで生きることを選ぶ。
あともうちょっと右だったら死んでたかもね。




何だかんだいって、結局、僕は逃げた。
24時間営業のSunnyってスーパーに行って、
缶ビールとカクテル、ビンに入ったお酒をたくさん買ったんだ。
久々のお酒、家に買って手当たり次第にお酒を開けて飲んで、
でもいつもと全然感覚が違うんだ。いくら飲んでも酔えない。
少しふらふらするかな?くらいで、意識ははっきりしてる。ああ、
バッドにきまっちゃったみたいだ。自分の意識から逃げらんない。




僕は、馬鹿な男だよ。
好きな人に会うために服を買って、
好きな人に会うために髪を切って、
好きな人に会うためにここで働いて、
好きな人に会うために、会うために…。



こんなことならずっと引きこもってりゃ良かった。